「いつもいつも!先読みしないでよ!!」
「あーキーキーうるせェなぁ!わあったよ。」
俺の彼女は・マクフライ。なんつーか、単純な女だ。俺は人の行動を先読みするのが得意だが、
こいつの言動はほんとうにわかりやすい。んなもんだからついつい俺の得意技が発動しちゃうのよね〜ん。
が眉を寄せて怒った顔をしている。はっきりいって全然怖くねェ。むしろ俺的には、こういう顔を見てると、
おちょくりたくなっちゃうのが、サガっていうの?もっとからかってやりたくなるんだが、あんまりからかいすぎると
ぶすっと不機嫌な顔をするから、あんまりしないようにしてる。
「ジョセフが先読みするからでしょ!超能力者か!」
「おめーがわかりやすすぎんだ!解けた問題は答え合わせをしなきゃあねえだろ?」
「自分の中でやればいいの!」
ぷりぷり怒りやがって、女ってのは怒りやすくて敵わねえな。
「すっごい恥ずかしいんだよ!……見透かされてて、しかもしれを言い当てられるのなんてさ。」
「悔しかったら俺が言うことを当ててみろよ。」
「わたし波紋使えないからそんなことできない。」
「ぶぁーか!波紋なんて使ってねえよーだ!ばかなんだからねーちゅあんは。」
がしがし頭を撫で付けると、はふて腐れた顔を、ちょっと崩した。
俺のかーわいいちゃんは、こうやって頭をなでられるのが好きみたいだ。
俺ってばそういうことも把握済みだから、ちゃんを器用に操っちゃってるんだもんね〜。
「……ジョセフ、好き。」
おっと、今の言葉は完全に読めなかったぜ。
不意にそんなこと言うもんだから、俺はどきりとした。撫で付けていた手が自然と止まった。
「ふうん?」
「そういう余裕なところも、好き。」
余裕をかましてみれば、そんなところも好きと言い出す。
なんなんだ、調子が狂うったらありゃしない。
「そうかよ。」
そしてはじっと、俺のことを見た。
その表情からは残念ながら次に何を言うのかが読めなかった。のくせして生意気ったらありゃしないぜ。
「愛してるよ、ジョセフ。」
オーノーッ!まさかが愛してるなんて言うとはッ!!
情けないことに面食らって俺はなんにもいえねーでいる。
だってっていったら、好きだとか愛してるだとか抱いてだとか、そういうことをめっっっっったに言わねえんだ!
そりゃあ、吃驚するだろうって!
「……予想できなかったでしょ?やーい。」
とかいってにっとほほ笑んだ。
あら、器用に操っているのは俺じゃなくてちゃんのほうか……?
……まあ、それでもいっか。こういうのだったら、悪かない。
「好きだ、チクショー。」
ぼそっとつぶやいた言葉はどうやらの耳にも届いたらしく、の頬に赤がさした。
「……ずるい、そんなこといわないでよ。めったに言わないくせに。」
形勢逆転だ。
きみは愛してると言う